スカーティング講座
一頭一頭それぞれの個性にしみじみ・・・やんちゃな仔、きれい好きな仔、フェロモンぷんぷんの種羊、ちょっとくたびれた白髪の羊、それからそれから・・・フリースを見ただけで、ピーコートにしたいむっくりした毛、とかブランケットにいいねとか、これは薄手のセーターね・・・とかイメージが湧いてきます。まるで料理人の気分。さしずめスカーティングの作業は魚を3枚に下ろして、アラを取りきれいに掃除する感じです。500頭もいると実は煮ても焼いても食えんなーというフリースもあります(そういうのも「まかない」でいただきます。たとえば洗って座布団にしてしまうとか)。とにかくそういうところがすごく人間臭くておもしろい、フリースを触る醍醐味でもあります。

さて、スカーティングのプロセスをご紹介しましょう。
春はこのフリースのにおい、ふわりとした感触・・・桜といっしょで、しずこころなく・・・・の心境です。・・・ほんと。ぜひ一度スカーティング作業体験してみませんか!

スカーティングとは、毛刈りしたての羊毛の裾物を取り除いて糸紡ぎの準備をすり作業。(右写真)このスカーティングがちゃんとできていれば、このあとの仕事がとても楽にまた、いい糸ができます。
まず、入荷した羊毛を品種ごとに毛番手順に並べます。すると、その牧場の特徴がよくわかります。優れたブリーダーは、羊の群れの個体管理、がちゃんと出来ていて、牧場の特徴がはっきりしています。

ネックバンドで縛られた俵状のスリースをほどく。(写真は英国マンクスのフリース)

ロール巻きにされているのを開けていく。
(まるで鯵の干物の開きの様?)

開けきったら羊の頭とお尻、そして全体の姿を見てごみを取る。

ほこりや土、セカンドカッツ(二度刈りの短い毛)をスノコ台の上で叩き落とす。

フリースのまわり(裾物と言う)の泥や糞の付いているところを取る。
この時ポンタは、そのフリースの2,3箇所から一房づつチェックして格付け(グレーディング:毛長、毛番手、色、羊の年齢、毛質の特徴と等級を記録)をしています。

外から内へ両サイドから折り込み、お尻から丸めて俵状にまとめる。(ローリング)

シーチングなどの綿布に包む。
そして一頭の重量をはかります。

一頭づつ風呂敷包みにして、完了!
早くて一頭5分、ごみの多いフリースなら15分くらいかかります。
さあ!これで、糸を紡ぐ準備ができました。

糸紡ぎワンポイントレッスンINDEX

第1回  羊毛を洗う
第2回  羊毛の染め方の基本
第3回  毛をカーディングする
第4回  毛を梳くコーミング
第5回  糸を紡ぐ1 糸車をセットする
第6回  糸を紡ぐ2 糸車で紡ぐ
第7回  糸を紡ぐ3 双糸を作る
第8回  撚り止め(ニットの場合)
第9回  撚り止め(織物の場合)
第10回  スピンドルの使い方
第11回 糸のつなぎ方
第12回 羊の毛からフェルトを作る
番外編 田村直子のSpindle Spinning
番外編2 スカーティング講座