スピンハウス日記

SPINNUTS ブックフェアー恵文社にて開催中 7月25日〜8月27日(金)

keibunsya01.jpg
ここ京都の一乗寺界隈は、学生の街。
おしゃれで、気軽で安いご飯屋さんがあったり、百万偏からこのあたりは本屋、古本屋のレベルも超高い界隈!!!
中でも、ここ恵文社は、ポンタの中では京都でぴか一の本屋さん、「京都の誇り」と呼ばせていただきます。
赤ちゃん抱っこして自転車で来る若いお父さんがぴったり似合う。並んでる自転車を見るだけでうなってしまいます。


keibunsya02.jpg
店内もいい雰囲気、静かに本に集中していく照明、そして、新刊本と古本が並び、しかもしかも、名著といわれる本もちゃーんと抑えている、何よりすごいのは、その隣の本棚に目を移せば、ぎょぎょっとするような出会いの本があったりして・・・アマゾンでタイトルだけで追っかけててはわからない手ごたえ満載のすごい本屋です。
いったい誰がこの棚作ってるの?


keibunsya03.jpg
そんな中にスピナッツ出版の本も置いていただいてます。
フェルト自由自在、そしてはじめての糸紡ぎも・・・


keibunsya04.jpg
なななんと!あこがれの「暮らしの手帖」師匠と肩を並べて、スピナッツを置いていただいてるなんて!!!これはポンタのお宝映像になりました。


keibunsya05.jpg
そして今回、スピナッツのバックナンバーがずらり・・・1号から並ばせていただいてます。
もう、周りのそうそうたる美しい本たちの中にあって、なんと稚拙なスピナッツ・・・まるで、よちよち歩きの赤ちゃんが混じっている様な・・・。
ようやく成人したばかりの本の成長記録を並べたみたいなコーナーです。やっと成人した本、それが76号。
1985年にスタートしたから26年ですが、やっと土俵に立たせていただいた感じで感激しています。


keibunsya06.jpg
ますは、そんなスピナッツの26年を見に来てやってください。
そして何より、京都の誇り恵文社の実力をご覧ください。
これが本屋の楽しさです。

暑い日々ですが、本の静けさに囲まれてすごす幸せをこの夏いかがでしょう。 ポンタ
スピナッツ | comments (0) | trackbacks (0)

和歌山ー鹿児島ー東京ー京都・・・

ただいまポンタは次号スピナッツ77号の取材で、西へ東へ・・・
いずれも内容の濃い濃い出会いに、もうため息です。
今、このタイミングでそれぞれの方々と出会ったということに、何かこれからすごいことになるような予感がしています。

このページ、77号が発行されるまで、すこしづつ写真やコメントを増やしていきます。とりあえず今回はインデックスです。


2776.jpg
6月19日、和歌山の白浜に程近い、小浦の海。
人気の連載「1枚のフリースから」の6回目最終章は、織りの洲崎さんのお母様をお尋ねしました。
その小さな漁港の堤防沿いでお母様は民宿をされています。
畑をして、海辺で海苔を採り、貝をとり、魚を釣り、果実を採り、まさに

「採集栽培生活」

お母様は海に海苔とりに・・・
棒でいじって貝もあさります。
「スーパー行っても買うもんない」の一言にうーんとうなってしまった。
もう一歩突っ込んで「もし、世の中の流通が全部ストップして、何も手にはいらなくなったら、何が一番困る?」
と質問すると、うーんと考え込んで・・・「塩かな?」

うーん・・・参りました。私なんか、3日もすれば手も足も出なくなってしまいます。


2929.jpg
写真は隣の90ウン才のおばあちゃん。たくましく鎌を
ふり、土手の草を刈っていました。
こういう、毎日のルーティーンワークをしっかり実行しているというのが健康の秘訣なのかも。出来ることは自分でする。
この急な斜面に這いつくばるようにしながらも、がっちりしゃがみこんで汗水流しているのがすごい。

お母さんが言ってました。
「ここは、魚も貝も海苔もとれるし、野菜も、木の実もなんでもあるから、買わんでも食べていけるけど、そのかわり動かんことには食べていかれへんよ。
動いたら食べれる。」

むむむむ、「働かざるもの食うべからず」という言葉より、もっと根源的。
「動いたら食べれる」


syoubu.jpg
次に訪問したのは6月22日鹿児島、社会福祉法人太陽会工房しょうぶ
ここには「縫いプロジェクト」のお仕事の取材でお伺いしました。

縫いプロジェクト

とにかく出会いはその作品集から。
そして飛んで見に行った作品展で手に入れた刺繍のシャツ。
なんじゃこれー!!!と思って、やもたてもたまらず、アポとりました。

言ってびっくり、これって郊外のおしゃれなファッションストリート?
パン工房、生パスタのイタリアン、ギャラリー、ショップ、そして散歩に気持ちいいプロムナードのあるキャンパスには木立に囲まれたおしゃれな建物「デイサービスセンター」「居住スペース」そして・・・地域の人々に解放された貸し会場のスペースもあります。
ほんと、市民が車で乗り付けて、散歩しながら食事やショッピング、作品展を楽しんでいるアミューズメントパークのようです。
ここのイタリアンレストラン「おたふく」では、テーブルの上にあるもの全て、ここショウブ園で作った物。
陶器の皿、木のスプーン、つぼ、コーヒーカップ、柿渋ばりの和紙のメニュー、木製のテーブル椅子にいたるまで。
そして生パスタのおいしかったこと!
もちろんサービスも。

とにかく、ここで考えたこと。
もともと「障害−者」であるかないか、ということは関係ない。
今という現代を「同じ土俵」で生きていることに変わりはない。だったら

「その人がその人らしく、満足して暮らしていくことを目指す。それが福祉」

といった、工房ショウブの福森順子さんの言葉が忘れられません。
それって、障害者に対してだけの言葉じゃないよねー・・・・・



そして東京・・・7月7日

iwa.jpg
前回76号で登場の岩立広子さん。インド染織りにかけては彼女のコレクションにまさる人はいないでしょう。しかも現場の人。机上の人ではないのです。
言葉に重みがあります。

その岩立フォークロアミュージアムの今回のテーマは「更紗」
この誰もが見覚えのある美しいプリント文様。
岩立さんを介して、「布」たちは生き生きと自分を語り始めます。
今回いただいた言葉で一番衝撃的だったのは

「永遠に新しい」

この誰もが目指していて、到達できない未踏の域・・・
この言葉を紐解くのは次回スピナッツでじっくりお話します。
写真と短い言葉で、この輝く言葉の謎解きをします。


tokyou.jpg
「テキスタイルの未来形2010東京展」7月8日が初日でした。
日本中の芸大の先生方、全部で100点ほどが出品されている見応えのある展覧会。今回で6回目とのこと。

あまりにポンタは何も知らないで今まで南無南無ときたことにめまいがしました。

そう、会場を出たらここは六本木、すこし歩くと東京タワーが見えて、そばまできて見上げたらめまいがしました・・・
そうか、遠くから見ていると、「ふーん、こんなもんか」とチッチャクみえるけど、近づくほどに、圧倒されてめまいがしてへたり込んでしまう。
そんなものかもしれません。

tya.jpg
京都に帰ったら、石田紀佳さんから手揉み茶が届いていました。
「紅茶と黄茶」そういえばお茶には緑もつくし、白もつきます。
それぞれ奥深い何かを感じます。
こうしてさっぱりとした「石田さんお手製の手前茶」をいただいて納得。
あー充たされました・・・・・きっと昔はじぶんちの垣根で茶葉を育てて、つまんで揉んで・・・あーうまか・・・と飲んでいたのでしょう。

あらためて前号の高橋誠一郎さんの「植物の採集、保存、抽出、染色」が思い浮かびました。染色もお茶も乾物も皆同じ。
しかるべき時に、しかるべき手順で、しかるべき部分を取り出すことで、美味しく美しい何かを手に入れることが出来る。ということ・・・・ですね。

pan.jpg
そして本日届いたもう一品は、北海道のアトリエオンさんちで焼いてる石釜パンと自家製レンゲの蜂蜜。うーんまいりました。自家製充足生活。

というわけで・・・
このところのポンタのキーワードは、電子図書がやってきたこの時代。

何を残すか
どのようにして残すか
そしてその判断の基準は何か・・・

地球史に残る分岐点に、きっと今私たちは生きているんだと、ポンタは思っています。
何を軸足に生きていけば良いのか・・・・・



今回のスピナッツで、ひとつひとつの出会いの中で模索していきたいと思います。

毎週すこしづつこのページ、77号が発行されるまで、写真とか増やしていきます。
ポンタ縫いプロジェクト
スピナッツ | comments (0) | trackbacks (0)

「はじめての糸紡ぎ」DVD完成しました!

DVD
わーい!!!DVD出来上がりました!
念願のDVD、スピンドルのコーナーが自慢、めっちゃ手元がよくわかります。ジョイントの仕方もクローズアップで撮れました。最初に声の出演、藤原匠の声が入ってしまって・・・ちょっと笑える。

羊の毛刈りも、肉用家畜協会の羽鳥さんが模範演技をしてくださいました。ほんとお手本になる映像。自信作です。

最後に「スピンハウスの一日」というのがフロクで付いています。
まるで小津監督作品バリの作品になっています。

まずはお勉強になる、いろいろ楽しめるDVDですのでテキストとあわせてご覧ください。



★さてさて今回の重版「はじめての糸紡ぎ」秘話
この本は2004年5月に発行されました。
そして今回の再版は2010年6月。
この数年の間ですが、印刷業界は激動の嵐の中にありました。
もちろん今もそうですが・・・・

最初この本は編集ソフト、「クウォーク」で作りました。
ところがところがそれからスピナッツは、「ページメーカー」を使い、その後は印刷屋さんにあわせて「エディカラー」というマイナーソフトを使い、そして今は「インデザイン」で編集しています。その都度新しいソフトに慣れるのに時間もかかり、毎回プレッシャーを感じながら制作してきました。本の仕事、は、印刷屋さんにリレーしていく仕事ですから、環境がちがうと仕事にならないということもあって、パソコンやソフトのバージョンアップに、アップアップしながらついていったここ数年でもありました。

そして今回・・・再版にあたり、おそるおそる「クウォークですけど・・・」と印刷屋さんに言うと、「えー・・・化石ですか?」といわれました。
で、結局そこで開けられず、メディアセンターのようなところに行って、ようやく開けることが出来たのです。それも、文字化けしているところを修正しながらの再編作業でした。

ということで、ほんの数年前のデータですら開けられない現実に愕然としました。この日進月歩のメディアの進歩・・・いいのか悪いのか・・・・・
ほんと、デジタルって信用できないって思っちゃいます。
だって紙にしたデータは燃やさない限り残るし、誰でも開けることが出来ますがでもデジタルデータは数年もしないうちに、読むどころか開けることすら出来なくなる。これって文化の喪失じゃない?

ということで、時代の流れを追いかけつつも、大切なことは何か形あるもので、バックアップしておかなくっちゃと思いました。


私が2012年の公募展で、いいカタログ写真集を残しておきたいと思った理由はそこ!私たちの今の仕事をちゃんと紙の記録に残しておかなくっちゃという気持ちなのです。でないと、先輩たちから受け取ったものを、次の世代にちゃんとバトンタッチできないかもしれないという不安があるから。

電子図書にならんとしている時代。たしかに本はなくならないと思うけど、古紙回収に回るような情報誌は電子図書に変わっていくでしょう。棲み分けではなく、淘汰の時代。残るものは何か・・・というより、残すべきものは何か・・・を考えています。

ポンタ
- | comments (0) | trackbacks (0)

いつもぱらぱら見てる 座右の書  2010年6月10日

zayuu01

お恥ずかしいのですが・・・
これはポンタの机の右手、ペンや伝票が突っ込んである棚の上に、いつも傍に置いておきたい本、目を通さなくちゃいけない本を山積みしています。

zayuu02

中でも一番大切にしている本が、ピーターコリンウッドの「"The Maker's Hand"です。

zayuu03

しっかり英語を読まなくても、読めた気分になるというか・・・作り手目線のハートが伝わってくるというか・・・
本を作る者として、こういう本が作りたいと常々思っています。

ポンタがスピナッツで目指しているところは、以前は「暮らしの手帖とナショナルジオグラフィックと花椿を足して3で割った感じ」とか思っていましたが、
今はもうすこし作り手目線の直球を目指しています。

何十年たってから見ても色褪せない本。

いまどんどんメディアの媒体が変化していく中で、とても不安を感じています。
だって、ほんの10年前くらいまで使っていたフロッピーやMOが今ほとんど使われていなくて、PCのソフトもバージョンもどんどん変わっていくし、ほんの数年前のデータが開けられなくなっていて、「私のこの10年は何だったの?」って思うことがあります。
自分の撮った写真ですら、保存したフォルダーやタイトルがわからなくなって、パソコンの中で迷子になります。
私の頭の中にしかないデータを、私が見つけられなければ、もう存在しないといっしょじゃん!って思います。
PCやソフトがどんどん進化して、過去のデータを放りだして前に進んでいったとしたら・・・・・ほとんど空白の時代です。


zayuu04

その点、紙の媒体は安心して何度でもいつでも誰でも、開けられるなあ。

今お気に入りはこの「縫いプロジェクト」の本です。
鹿児島の障害者施設で今度取材に行きます。
テキスタイルは建築物だ!と思うくらいスケールの大きいものを作っておられます。それに障害のあるなしも感じさせません。


2012年に予定している公募展、きっとあまりに先のことで、みなさんあっけにとられて「なんのこっちゃ?」
と思われていることでしょう。
私の最初にしたいと思った気持ちは、手の中の砂のように、さらさらとこぼれおちてしまう美しい布たちの姿をこの世に残しておきたい。と思ったのが最初の気持ちです。

だって、布には誰も名前を入れないし・・・
もちろん箱書きもない。
無名の作り手が黙々と精魂込めて作った布。
そして繊維は朽ちる、石のようにそこに刻まれた文字は何千年も残ったりはしないはかないもの。
なら、せめてこの、今の時代の美しい布と、その作り手の記録を本で残しておきたい、と思ったのです。
それほど、今の日本の作り手の作品はすばらしいと思うから。
デジタルだけではない、紙という媒体でバックアップしておきたい。というのが最初の気持ち。



また、これから、なぜ私が公募展を「今」したいと思ったのかを、ゆっくりお話ししていきたいと思います。

2010年6月10日
本出ますみ
公募展 | comments (0) | trackbacks (0)

26年目の松本。クラフトフェアー 行って、見て感じた「クラフトのビッグバン」

kaijyou05
クラフトフェアーの会場は長野県松本市、駅から歩いて15分ほど東に歩いたあがたの森公園。ここは旧制高校の学舎でした。
そのヒマラヤスギの並木道を埋め尽くす、ものすごいひとひとひとが松本につめかけました。


kaijyou01
2010年5月29日、クラフトフェアーまつもと。
この日スピンハウスも出店、一番に来てくれたのは三木勇雄さん夫妻。
かれは元滋賀県の畜産センターの場長さん、リタイヤ後は毛刈り職人、フェルトを教えたり。羊的生活実践者です。

kaijyou02

この日スピンハウス店頭では、スピードニッティングをしました。
内木早由美さん、上野さん、そしてモンゴル人のダリちゃん。
3人でカードして、紡いで、編んで、子供用のベストを仕上げます。

kaijyou03



kaijyou04
お店の準備も出来ないまま、お客様が続きます。





入り口近くにお店を出していたのは新藤さん。
ホームスパンのホームスパンらしい手触りはコレ!
何百年と愛されてきた毛織物の良さ。
マフラーにも、コートにもしっかり表現できていました。


sakka01

強撚糸のショールといえば木村こずえさん。
羊毛の品種の違い、そして撚糸の違いでドレープを出す究極の手織りです。

sakka02

深々と頭を下げるのは、原製糸の金子健次郎さん。

sakka03

あげるとにっこり笑顔、スピナッツは原製糸さんの糸サンプルを添付していただいているおかげで、ポンタは糸の勉強をしています。

sakka04

ポロワスのポロワスらしいショールを見せていただいたのは山口美鈴さん。
原毛屋冥利につきます。

sakka05

麻の織物は日高雅恵さん。最近の上面の麻ブームにあって、ラミーを畑でそだてるところからはじめて、紡ぎ、織り、そして自分で仕立てたシャツを着て見せてくれた日高さん。麻織物ど真ん中のひとです。


sakka06

羊をかぶったおじさん出現!

hitujinoojisann



isiduka01

むむむ何者?!



バックパックにも2頭の羊、合計4匹のひつじに取り付かれているのは石塚さんです。

isiduka03

でも、これって最新ファッションなのです。
2010年のパリコレ秋冬コレクションにもアミマルの被り物登場。

fashion

フェアー会場をはなれ、仲町通りの蔵シック館では、素材のお店が大集合しました。

kan01

アヴリルさんや、木綿のゆうきさん、絹の下村撚糸さん、アルタミラさんなど、見応えのある素材屋さんばかり。ポンタもワークショップ「ホッチキスパーティー」をさせていただきました。

kan02

えーっつ! 

帯にボタン!?

kan03

びしっと着物で決めてきたのは長瀬清美さんです。すてき!

kan04

と・・・言ってる間に、2日目午後にはスピードニッティングしあがりました。
この日の助っ人は増原さん。
結局3人で2日、合計5時間で帽子とベストが仕上がりました。

Speed01

ダリちゃんが紡いだアートヤーンを背中のワンポイントに生かして。

Speed02

通りすがりの人とも話がはずみます。

Speed03

出来上がったベストを、うちのスタッフ藤原美智子の息子匠くんが着てみました。


Speed04


さて・・・クラフトフェアー松本の魅力は、この広々と気持ちのいいフィールドに250組のクラフトマンが一堂に会すること。

Craft02

そして、この松本の街のたたずまい。
民芸が盛んなこの街には、クラフトが良く似合います。

Craft03

そのクラフトフェアーの発起人の一人は木工の蒔田卓平さん

Craft04

そして蒔田加代さん。
お二人が始められた頃は、芝生のフィールドのゆったりと思い思いのところで作品が並べられていたのですが、人気が急増し、10年余り後には審査しないことにはフィールドからあふれてしまいました。
今では1400の応募から250組を選ばれた、クラフトマンがしのぎをけずります。

Craft05

今回2010年、25回目を迎えるクラフトフェアー。松本の街中あちこちで作品展が繰り広げられ、クラフトを愛する人が街中にあふれています。
まさにクラフトがビッグバンしている・・・と実感しました。

本出ますみ
イベント、ワークショップ > 松本クラフトフェア | comments (0) | trackbacks (0)

1/55 >>