「足るを知る」 北海道の今と昔をめぐる旅

ポンタは松本のクラフトフェアーの後、北海道へ取材に1週間行ってきました。
ここは帯広の郊外、5月末にオープンしたばかりのパン屋「麦音」。

その建物の外にはハルユタカの麦畑、ゆくゆくはこのこの地でとれた麦でパンを焼きたいというパン屋さん。
うーん・・・地産地消の考えを実践している先進国、北海道を実感。
さてこのお店のデザインにかかわったのは、実は以前スピナッツの表紙デザインを担当していた、ねこまたや野田尚さんであります。

今回の目的は、のださとこさんの作品展「遊びをせんとや生まれけむ」の取材。彼女のフェルトによる線描と、灯りの作品を見に来ました。
蛙と兎の戯れる姿、あの鳥獣戯画からインスピレーションを得た作品。
一見楽しくも幻想的な会場のムードの中に、彼女の「人生を楽しく生きよう」と思う、決意のような芯の強いものも感じました。
のださとこさんの作品展は6月30日まで(10時〜18時)tag Style くらしの図書館(北海道音更町木野大通東13丁目1-1)0155-31-0155

三羽のスズメ、そのつぶらな瞳と目が合って・・・きゅん・・・

翌朝、ユースホステル「トイピルカ」の窓の外にやってきたリス君。これ本物です。つぶらな瞳が同じ・・・。

さてさて、その次に訪れたのは道東、「北海道網走家畜保険所」の獣医・大庭千早さんを訪ねました。

入り口玄関では消毒液で靴底を殺菌してから入館。

そう、家畜の病気は人間が運んで伝染することが多いのです。
家畜の病気にかかわる保健所、その獣医さんの心得として、保険所内で履く靴、車の中で履く靴、畜舎で履く長靴はそれぞれ別!そしてもちろん使った後はしっかりブラシで洗って乾燥させる。それが鉄則なのです。
「人は信用できる、でも体は信用できない」
そう、「土足でずかずか・・・」って言葉は、ここでこそ実感が湧きます。
これって、獣医さんだけじゃない、牧場に足を踏み入れる人は足元に御注意を!靴カバーをして入るくらいの配慮があってもいいかも。

ひつじの血液から作った、病原菌培養のシャーレ、こういうところにもひつじは役に立っています。

保健所を出て、北海道の畑、牧場の緑の地平線、そのどこまでもまっすぐな道。この牧場ひとつひとつが大庭さんが所轄している牧場、彼女が目を光らせ、何かあったらぴかぴかの白い長靴で飛んでいくんだ・・・と思いながらレンタカーを走らせました。

さておまけの1日、露天風呂にも入って、アイヌ風俗資料館にも行きました。
その隣にあった、アイヌの家、ヨシで作られた大きな家。

家の中に入ると、家主が乾燥した水草で、むしろ(敷物)を編んでいました。
座らせてもらってビックリ!ふかふかで気持ちいい!
囲炉裏端でムシロに座って、鮭を焼いて食べていたアイヌの人たちの暮らしに思いをはせました。

これはアイヌの伝統食、半年雪にさらして発酵させたジャガイモで粉を作り、それを練って、一晩寝かせて、翌日団子にして焼く。
砂糖が入っていないのに、ほんのり甘くておいしかった。
他にもジャガイモをつぶしてイクラとあえたものも食べたとか。
狩猟採集生活だけで、何千年もこの北の大地で暮らしてきたアイヌの人々。

家の側、屈斜路湖に望む大樹の脇に神様が祀られていた。

風になびく幣。

近づいて見ると・・・・幣の中に獣の神々の骨もいっしょに祀られていた。
・・・・・・・
アイヌの自然観が圧倒的にせまってきた黄昏時でした。
ジャガイモの団子、水草のムシロ、そして神々の幣。
北海道、北の大地では、今も昔もより自然=神々を身近に感じ、「足るを知る」暮らしを、人々は懸命に生きているように思いました。

















