SPINNUTS No.62 2005年 8月26日発行 B5 72p \1260(税込)

★ウールトップよりフリースが好き、という人ならきっと経験あるはず。原毛を見たとたん妄想がむらむらと・・・・それを着て颯爽と歩く自分の姿、とか。いい男に着せてデヘヘのモウソウとか・・・そう!腕さえともなえば・・・。そうなんです、その腕前を上達させる虎の巻、それが今回の特集です。著者のすずきひろこさんは、ポンタに言わせれば「フリース料理人」。ひろこさんは、羊毛の代表選手のチェビオットを使って、紡ぎ方織り方を変えることによって10通りに違う布がイメージできるといいますます。すなわちチェビオットはさながら小麦粉のようなもの、パンにでもケーキにでも、パスタにでもできる・・・というわけ。今回はちょっと特別。もうワンステップ上を目指す人のための特集です。

★もう一つの特集、ひろいのぶこさんは京都芸大の染織科の教授、厚さ5cmもある「織物の原風景」という本を出された方です。でも彼女と話していてわかったこと、ここに書き記されている技術は、門外不出の秘伝でもなんでもなく、普通の人が、普通の暮しの中で、身近にあるもので、自分で道具を作り、必要な布を織ってきた、というもの。だから、フィリピンのある村では、整経しないでもう一人の女の子が糸玉を持って、柱と織手の綾棒の間を行ったり来たりしてタテ糸を張っていました。目から鱗を通り越して笑ってしまった。ソリャソウダ!
378ページの大著に一貫して流れているものは他でもない、身近にあるものをあるなりに工夫して織物はされてきたということ、なんだか自分の身の丈にあった織物ができそうです。そうそう身の丈といえばまさに経糸を自分の足でつっぱって織る腰機は身の丈そのもの、足の長い人は長い織物ができるわけ・・・身体そのものが織機なのです。

★最後に圧巻は近藤知彦さんの羊百年物語、彼の人生の全体重がこの6ページに凝縮されています、戦後60年を振り返っての日本の羊が社会の中で座標軸のどのあたりにいたのかがわかります。羊関係者必見!保存版。

★さて・・・スピナッツに登場するモデルは、実は皆このスピンハウス界隈の人たちなのです。スタッフはもちろん、偶然やってきたお客さん、うちの母さん、そして今回は週2回母さんの往診に来て下さるドクターまで引っ張り込んでしまいました。あなたもスピンハウスに遊びにきたとたん、いつのまにかモデルさんになってしまうかも??? (ポンタ)

目次
エッセー 手紡ぎの原風景・61 おしゃれ宣言
                   本出ますみ
1
Photoエッセー 羊をめぐる旅 No.2
フランス・ラングドック地方 山へ 真鍋和恵
2
紙上ギャラリー 風のような白いブラウス
work shop 木原ちひろの布フェルト 編集部
5
エッセー アンネの暮らし トルコ・コンヤの衣食住
その3 お住まい拝見の巻 後半
               脇山智栄・ダール
8
特集 チェビオットから展開する10の布たち
布の風合い・糸の風合い/服地、ブランケット、強撚ウェアー/10の布たち/
資料 仕上げ、マフラー、ショール、服地、強撚
                  すずきひろこ
10
|
26
素材 一本の糸・7 ポロワス  木村こずえ 27
海外便 シリアのヒツジ 2.羊のラブシーズン
                   平田昌弘
28
エッセー こころのかけら part21 熟成 勝田真由 32
エッセー 本の森 vol.6 スローライフってなんだ
                   小西徹
33
特集 手仕事のDNAを次世代につなぐ
績む/紡錘車を使った糸作り/整経/腰機
『織物の原風景』より     ひろいのぶこ
34
|
49
エッセー 山染草木つむぎ糸49「えほんのなかから」
                  くらやれいこ
50
資料 羊百年物語.3
日本緬羊協会の果たした役割
                    近藤知彦
51
エッセー SHEEP SHIP MAIL 53 「ちょっとしたこと」
                    猿澤恵子
59
読者のページ 各地の sheep station・・・・・・ 60
情報 インフォメーション ギャラリー情報、イベント、ワークショップ、作品展 62
広告 〜〜〜CM〜〜〜 66
編集後記 おもちゃ箱            編集部  
  





すずきひろこさん作 「形に織るベスト」縫い目がありません。


ひろいのぶこさんの特集より、腰機。なんと足でたて糸をつっぱっている!そう、足の長さ分の織物ができるわけ。

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